2,000店舗超を展開するしまむらグループにとって、物流システムは店舗運営の根幹です。現在、国内10ヶ所に自社運営の商品センターを展開し、北海道から沖縄に至るまで毎日商品配送を行っています。しまむらグループは6店舗の時代から、物流網・機械化・システム化・大型化を図り、構築と改善を繰り返しながら、店舗運営の合理化とサプライヤーの利便性を高める仕組み作りを行ってきました。その基本の仕組みが「スピード」です。大量の荷物を短時間で配送するために、省力化・高速処理への追求は現在も継続して行っています。
従来、日本国内で行っていた商品の仕分けや値札付けなどの流通加工を、相対的にコストの安い海外で行い、海外で船積みされたコンテナをサプライヤーの日本国内の物流センターを通さず、直接しまむら商品センターに納品することで、流通構造はシンプルになり合理化されます。この直接物流を、しまむらグループとサプライヤーが共同で推進しています。結果的に、海外の生産工場から出荷された商品が直接しまむら商品センターに納品されることになり、流通経路で発生する細かな手間を省き、物流コストの削減に繋がっています。
商品センターでは、サプライヤーから納品される荷物を社員が手で取り扱うことなく、全て機械で仕分けから搬送まで高速で行い、トラックに積み込んで全国の店舗に配送しています。この独自の仕組みにより、最大規模の東松山商品センターでも社員3名、M社員約40名で運営されています。荷物1箱あたり、ハガキ1枚程度の低コストで配送できているのも、機械化・自動化された高速の物流システムと自社運営によるものです。